健康診断とは

健康診断とは

健康診断には、生活習慣病など自覚症状が出にくく、病状を進行させて重症化しやすい病気を早期発見、早期治療を行いやすくするという目的があります。また何らかの病気が見つからなかったとしても、自らの身体状態を把握することで、健康管理、増進にも努められるというメリットもあります。

一口に健康診断と申しましても、その種類はいくつもあります。当院では、以下の健康診断を行っています。

特定健診とは

「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づいて行われるのが特定健康診査（特定健診）です。生活習慣病に罹患しやすいとされる40～74歳の世代を対象にした健診になります。なお当院は糸島市が実施する協力医療機関でもあります。

検査項目に関してですが、問診、身体計測（身長、体重、BMI、腹囲）、理学的所見（視診、聴診、触診 等）、血圧測定、血液検査（血中脂質…LDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪、肝機能…GOT・GPT・γ-GTP、代謝系…空腹時血糖・HbA1c）、尿検査（尿たんぱく、尿糖）が必須項目です。また医師が必要と判断した際に行う検査が、貧血検査（血液：赤血球数・ヘモグロビン・ヘマトクリット）、12誘導心電図、眼底検査になります。

糸島市の「令和6年度　総合健診（特定健診・がん検診）」はこちら

企業健診とは

企業に所属する従業員等につきましては、労働安全衛生法によって、事業主の費用負担で健康診断を受けなくてはならないと定められています。この法律に基づいて行われる健診のことを一般的には、企業健診または職場健診といいます。

企業健診には種類がいくつかあるのですが、当院が行うのは雇い入れ時に常時使用する労働者に対して行う雇入時の健康診断と、常時使用している労働者に対して1年に1回の割合で実施するとされている定期健康診断です。それぞれの検査項目は以下の通りです。

雇入時の健康診断（雇入時健診）
事業者は常時使用する労働者を雇い入れる際は、その労働者に対して、下記の項目について、医師による健康診断を行わなければなりません（労働安全衛生規則第43条）。
  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査
  • 血圧の測定
  • 貧血検査（血色素量、赤血球数）
  • 肝機能検査（ALT、AST、γ-GT）
  • 血中脂質検査（LDLコレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド）
  • 血糖検査（空腹時血糖、またはHbA1c）
  • 尿検査（尿中の糖、および蛋白の有無の検査）
  • 心電図検査
定期健康診断（定期健診）
事業者は年に1回（深夜業や坑内労働などの特定業務従事者は年2回）以上、定期的に下記項目の健康診断を行わなければなりません（労働安全衛生規則第44条）。
  • 既往歴、業務歴の調査
  • 自覚症状、および他覚症状の有無の検査
  • 身長、体重、視力、聴力の検査、および腹囲の測定
  • 胸部X線検査、および喀痰検査
  • 血圧測定
  • 貧血検査
  • 肝機能検査（ALT、AST、γ-GTの検査）
  • 血中脂質検査（LDL コレステロール、HDLコレステロール、血清トリグリセライド）
  • 血糖検査（空腹時血糖、またはHbA1c）
  • 尿検査（尿中の糖、および蛋白の有無の検査）
  • 心電図検査

※定期健康診断では、身長・腹囲、胸部X線、喀痰、貧血、肝機能、血中脂質、血糖、心電図の各検査については、医師が必要でないと認めた場合には、省略することができます

自費健診とは

何らかの病気に罹患しているわけではありませんが、健診を目的に各種検査を受けたいと希望される場合は、保険適用とはなりません。したがって、全額自己負担による受診となります。

ただし、各自治体で実施する健康診断のようにあらかじめ決められた検査項目を受けることはありません。したがって、自らが受けたい検査だけを選択して受診することも可能です。詳細につきましては、お気軽にお問い合わせください。

ちなみに検査結果から、何かしらの病気の発症が確認された場合は、その際の診療に関しては保険適用となります。